ファイル名やディレクトリ名の先頭の何文字かを入力してから、補完機能のためのキー(例えば「[Control]+[D]」など)を入力すると、
ファイル名の残りの部分を自動的に補って入力してくれる機能である。
例えば、「Program Files」というディレクトリ名を入力しようとしている場合、先頭の「P」を押してから[Control]+[D]を押す。
すると自動的に残りの部分が補完され、「"Program Files"」というふうに入力されるのである(空白を含む名前の場合は、自動的にダブルクォートで囲まれる)。
もし「P」で始まるディレクトリ名がほかにあれば、[Control]+[D]を繰り返し押すだけで、それらの候補が次々と表示される。
また、何も入力しない状態で[Control]+[D]を押すと、カレント・ディレクトリにあるディレクトリ名が自動的に表示されるし、[Shift]キーとともに押すと、
これらの候補が逆順に表示される。
補完機能は、Windows 2000ではデフォルトでは無効になっているが、Windows XP/Windows Server 2003ではデフォルトでは有効になっている。
いずれのOSでも、以下の方法を使って補完機能を有効にしたり、補完するキーをカスタマイズすることができる。
方法1―コマンド・プロンプト起動時のオプションを使う方法 Windows XPおよびWindows Server 2003では、デフォルトで補完機能が有効になっているので、
この方法はWindows 2000でのみ意味を持つ方法である。
Windows 2000では、コマンド・プロンプト(cmd.exe)の起動時に「/f:on」オプションを付けておくと、補完機能が有効になる
(「/f:off」オプションを付けると強制的に無効にすることができる)。
この補完機能は一度設定すればずっと使い続けるであろうから、コマンド・プロンプトを起動するメニューのプロパティで設定しておくと便利である。
このためには、次のように設定する。
まず[スタート]メニューの[プログラム]−[アクセサリ]にある[コマンド プロンプト]を右クリックして、
ポップアップ・メニューから[プロパティ]を選択する。そこで表示されるダイアログ・ボックスで、「リンク先」のフィールド
(「cmd.exe」へのパスが入っている)の最後に、「/f:on」を追加する。これにより、コマンド・プロンプトを起動すると、
常に入力補完機能が有効になった状態で起動されることになる。
この「/f:on」オプションを使用した場合、「ファイル名(またはディレクトリ名)の補完機能」のためのキーとしては[Control]+[F]が割り当てられ、
「ディレクトリ名の補完機能」のためのキーとしては[Control]+[D]が割り当てられる。