○NASとの違いは
@使用プロトコルが違う。
SANは、ファイバチャネルを使用する。NASは、TCP/IPおよびEthernetを使用する。
Aファイル形式
SANは、NTFS、FAT(Windows)ufs、hfsなど(UNIX)のOSのファイルシステム。
NASは、CIFS(Windows)、NFS(UNIX)などの専用のファイルシステム。
B特徴
SANは、デバイスレベルのデータ共有(異なるOS間はデバイス分割)で、高速アクセスが可能であり、長距離通信(10kmまで)ができる。
NASは、ファイルレベルのデータ共有(異なるOS間のファイル共有が可能)で、IP/Ethernetのオーバーヘッドあり、長距離通信(無制限)が可能ができる上に、既存TCP/IPネットワーク使用可能が可能。
○SANを導入するのは、最低でも下記のものが必要です。
・HBA(Host Bus Adapter)
サーバをSANに接続するためのボード。
近年はWindows、UNIXともにPCIバスのものが主流である。最新機種では、通信速度は2Gbits/s(約200Mbytes/s、全二重通信では約400Mbytes/s)である。これらの製品はLCコネクタの光ファイバケーブルで接続される。中には1枚のボードで2つの光ファイバケーブルのインターフェイスを備えている製品もあり、経路の二重化に対応することが可能である。
・ファイバチャネルスイッチ
SANの中核となる機器である。接続するサーバやストレージの台数に応じて、8ポートから128ポートまでの製品がある。LANスイッチと同じようにカスケード接続も可能で、SANの規模が大きくなりポートが足りなくなった場合にも柔軟に対応できる。
・ケーブル
一部カッパー(銅線)ケーブルを使用することもあるが、近年は光ファイバケーブルがほとんどである。長距離接続でなければ、ほとんどの場合はMMF(Multi Mode Fiber)の光ファイバケーブルを使用することになる。1Gbit/sのインターフェイスのものは「SCコネクタ」、2Gbits/sのインターフェイスのものは「LCコネクタ」といったように、インターフェイスによってコネクタ形状が異なるため、形状に合ったケーブルを用意する必要がある。